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Circuit Practice of a Feedback Model between Contact Electricity and Physical Vibration by 100 volts AC Power
100V・AC電源による接触電気と物理振動間のフィードバックモデルとしての回路事例
2018
cutter blade, halogen bulb, loudspeaker unit, solenoid coil, steel rods, stainless wire, wooden board
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Circuit Practice of a Feedback Model between Contact Electricity and Physical Vibration by 100 volts AC Power
日本の一般家庭の電源は交流100V。乾電池などの直流とは異なり、周期変化する電流である。この100V交流電源を扱う回路のひとつの事例としてこの作品を制作した。 回路は明瞭に分かるよう非常に単純な構造とした。回路を構成する要素は、電磁石その1ソレノイドコイル、電磁石その2スピーカー、85Wタングステンランプ、非固定接点であり、回路設計としてはそれらを単純に直列連結してある。
仕組みは、電磁石その1とその2で電源の交流を物理振動に変換し、その振動で非固定接点が揺れ動き、その接触状態によって電気のON/OFFが制御されることで、回路全体に回帰するようになっている。このため物理振動はやや複雑な動的変化になる。電磁石にかかる負荷を抑えるためにランプが過電流を消費するが、それでも電磁石は加熱する。焼き切れる可能性を低くするために作品の長時間連続使用は避けるようにした。
この作品における回帰による振動の動的変化には、今後の展開につながる何かがあるような気がするが、単なる賑やかし目眩しでしかないような気もする。現段階ではひとつの実践事例として制作している。
制作にあたって、わたしの2つの種類の作品を参考にした。接触電気の作品は1990年より”contact electricity”、”surface”シリーズとして制作してきており、そこでは直流における接触状態というテーマ性がある。また1996年よりシリーズで制作している交流電源による作品”circuit model of physical vibration for power source”には変動電磁力と重力の力学的バランスという明確な意図がある。
今回はこれら2つのシリーズにおける人目を惹く特徴を利用した訳だが、特徴を利用することで本来の意図が消散する、という社会でも頻繁に見受けられる根本に関する後退という課題を体現したかのような作品にもみえる。